全国酸性雨データベース

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第1次調査データセット

概要

全国公害研協議会酸性雨調査研究部会では、組織の特徴を生かし、1991年(平成3年)4月より3カ年計画で百数十地点で全国調査を実施してきました。

この調査は都市大気汚染現象に限らず広域での酸性雨現象をとらえたものとしては他に例を見ないものです。この調査により得られたデータは東アジア地域の長距離越境大気汚染を解明するために非常に有用なものであるため、地球環境研究センターでは、地球環境データベース事業の一環としてこのデータを整理・加工して、広く地球環境研究者の利用に供することとしました。

ここに公開するデータは、この全国調査の結果について全国公害研協議会より提供を受け、整理したものです。データは、ダウンロード版のみです。

本データを使用して論文等を公表される場合は、全環研会誌の該当年度報告書を引用していただくとともに、URL(http://db.cger.nies.go.jp/dataset/acidrain/ja/01/)を記載してください。

調査期間

1991年(平成3年)4月から1994年(平成6年)3月の3カ年間です。

採取分析方法等

調査は原則としてろ過式採取法により、湿性・乾性沈着物を同時に採取(バルク採取)し、そのろ液のpH、EC(導電率)、イオン成分濃度(SO42−:硫酸イオン、NO3:硝酸イオン、Cl:塩化物イオン、Na+:ナトリウムイオン、NH4+:アンモニウムイオン、K+:カリウムイオン、Ca2+:カルシウムイオン、Mg2+:マグネシウムイオン)及び降水量を測定・分析しました。各項目の測定・分析法は下表に示す通りです。なお、サンプルの採取周期は採取地点によって異なっています(1週、2週、半月、4週、1月など)。

表. 各項目の測定方法

項目 測定方法
pH ガラス電極法
EC 導電率計
SO42− IC法
NO3 IC法
Cl IC法
Na+ IC法, 電子吸光法, 炎光法, ICP法
NH4+ IC法, 比色法
K+ IC法, 原子吸光法, 炎光法, ICP法
Ca2+ IC法, 原子吸光法, ICP法
Mg2+ IC法, 原子吸光法, ICP法
降水量 液量
  • IC法:イオンクロマトグラフ法
  • ICP法:誘導結合型プラズマ発光分析法