調査船

現在、霞ヶ浦長期モニタリングで使用している調査船「’NIES94」はヤマハ発動機(株)製のFRP船 (型式S-299)であり、総トン数4.7トン、全長8.1m、 幅3.59m、深さ0.88mの船舶です。先代の船舶は単胴船であったため、揺れが激しかったそうです。その反省から、’NIES94は二つの船体を甲板で繋げた双胴船として造船されました。その他にもセンサー類を甲板から降ろしやすいよう吃水を低くするなど、調査船としての工夫が随所に見られます。

また調査地点を特定するためのGPSを装備したり、底泥コア試料を採取するためのウインチシステムを設置したりするなど、研究者のニーズに応じて様々な機器を付属させカスタマイズして利用しています。

その名の通り、1994年から霞ヶ浦調査で活躍しており、出動回数は250回を超えます。長期に渡って使用できるよう、2011年のエンジンのオーバーホールなど定期的な保守管理を欠かさず行っております。国立環境研究所における湖沼研究を「縁の下の力持ち」として支えてきた調査船「’NIES94」、これからも大切に使用していきたいと考えています。