観測方法

調査地点

摩周湖長期モニタリング調査地点図

図1 摩周湖長期モニタリング調査地点図

摩周湖長期モニタリングにおける主な採水、観測点は最深部(北緯43度35分16秒、東経144度31分51秒、WGS84測地系)で行っています(図1)。ここはカムイシュ島の北側湖盆の中心にあたります。水温ロガーの係留やクロロフィルロガー等の係留(2011年以降)、採泥も最深部近傍で行っています。このほかに、北西部水深200m地点(NE200、北緯43度35分31秒、東経144度33分20秒)で、クロロフィルロガー等の係留(2011年まで)や一部の観測を行っています。最深部と対照させるため、カムイシュ島の南側湖盆の水深200m地点(S200、北緯43度34分00秒、東経144度31分20秒)においても観測しています。夏季及び冬季の小規模調査では、それぞれ北西部水深100m地点(NE100、北緯43度36分00秒、東経144度33分33秒)及び南部水深100m地点(S100、北緯43度33分30秒、東経144度30分56秒)で観測を行いました。

単発的な観測ですが、湖面全体をカバーする測点(01~21)及び最深部を通る横断面(W20~E20)においても、主としてロガーによる観測を行っています。図のW及びEは方角、数値は水深(m)を表しています。

過去のモニタリング地点図(1993年まで)

図2 過去のモニタリング地点図(1993年まで)

1981年から1985年までは、図2の赤丸(塗り)で示したSta. 1、2、3の3ヶ所の観測点を設けており、主としてSt. 1で観測をしていました。1986年から1993年までは、水深200m以深の範囲に格子状にした配置した観測点(図2赤丸)で採水、採泥等を行いました。Sta.1と5番観測点は同じ場所です。これらの各地点の緯度経度(WGS測地系)を表1に示しています。過去に公開されたデータについては、Tokyo測地系で表現されたものが多く、地点の読み取りには注意を要します。国土地理院が湖沼図作成の際に湖面全体で採取した底質78点を譲り受けて分析しています。この採取点は、図2の茶丸(塗り)で示しています。これらの採取位置はデータベース内に記載しています。

表1 観測地点一覧

カテゴリステーション北緯東経 水深
(m)
備 考
°°
1994年からの名称最深部4335161443153211主観測点
NE2004335311443320200 
NE1004336001443333100 
S2004334001443120200 
S1004333301443056100 
渓流水4336211443255-湖岸での観測地点
1981~1985年までの名称Sta.14335311443239209主観測点。Sta.5と同じ地点
Sta.24334511443059210 
Sta.34333521443121195 
1986年から1993年までの名称24335451443257205 
34335321443316202 
44335441443220209 
54335311443239208主観測点
64335181443259206 
74335301443202210 
84335171443220210 
104335161443144211 
134335021443125210 
164334491443107210 
184334231443144201 
194334351443047207 
204334221443108206 
214334081443127202 
過去の透明度観測地点図

図3 過去の透明度観測地点図

国立環境研究所長期モニタリングにおける透明度観測点は、図1に示したものと同様に最深部、NE100、NE100、S200、S100の各点です。1993年まではN5と書かれた地点で主に観測しています。国立環境研究所(旧国立公害研)以外の機関、旧環境庁、旧道立ふ化場、旧北海道公害研や大学などが調査を行っています。これらの透明度観測点を図3に示しています。図中の略称は、E(環境庁(1979))、F(水産孵化場)、H(北海道環境研)、I(飯作(1987))、K(北川(1975))、N(国立環境研過去データ)、T(高安・近藤(1934))で、原著の地点名とは異なっています。地点の記載されていない観測値もありました。また、その位置は当時の測地法の限界や文献からの読み取りなどに基づくため、誤差を含んでいます。