導出方法
トレンド解析では、時系列データの短周期変化を取り除くためにFFT(高速フーリエ変換)に振動数の減衰を変調するThoningの指数関数的周期フィルタ \(H(f)\)(Thoning et al. [J. Geophys. Res., 1989, 94(6):8549-8565] )を用います。
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H(f) = \exp(-c \ast { (f/f_{c}) }^p)
$$
\(f_{c}\) はカットオフ周波数(cycles/year)、\(c=ln(2)\) は \(f=f_{c}\) かつ \(p=4.0\) の時に \(H(f)=0.5\) となるための規格化係数です。
FFTを行うには等間隔でギャップのない時系列データが必要です。CO2の時系列データにはほとんどの場合、長期トレンドと欠測によるギャップがあります。長期トレンドを取り除き、ギャップを埋めるために、以下の式でフィッティングを行います。
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y = a + b \ast x + c_{1} \ast \cos(x) + d_{1} \ast \sin(x) + c_{2} \ast \cos(2x) + d_{2} \ast \sin(2x)
$$
さらに、データの両端によるエイリアスの影響を抑えるために、最初と最後の年のデータをそれぞれ最初と最後に追加しています。
これらの処理で得られた結果が、温室効果ガスの長期的および季節的な成長率の変動を推定するために使用されます。