ブキッタレの様子


ブキッタレ水文試験地は、1960年代のはじめに択伐された天然2次林です。主な植生として、Coompassia malaccencis, Santira spp., Dipterocarpus crinitus,Shorea leprosulaが見られます。地質は変成岩で、雲母片岩や千枚岩からなります。1989年からC1(32.8ha)、C2(34.8ha)を対象に、さらに1993年からC3(14.4ha)において流量観測が行われています。本試験地は、早生樹種のプランテーションを造成したときの水文学的インパクトを明らかにするために設置されました。C1は、コントロールとして手を加えず、C2とC3は、皆伐を前提として1999年12月から主要木が択伐がされました。その後、C3は2003年11月から2004年1月にかけ皆伐され、2004年1月と4月の2回に分け、Hopea odorataが植栽されました。

P1:雨量計

P1:雨量計

降水量は、重量秤雨量計および転倒マス式雨量計を用いて計測されています。年平均降水量は、2655mmであり、 降雨イベントは、降雨強度が強く、継続時間が短い特徴をもちます。明瞭な日周期変化が認められ、 降水量の62%が13:00~19:00の間にもたらされました。

P2: C1流域の堰堤

P2: C1流域の堰堤

120°Vノッチの堰堤を用いて、水位を自記水位計を用いてモニタリングし、水位と流量の関係から流域からの流出量を測定しています。

P3: 試験斜面末端

P3: 試験斜面末端

堰堤から130m河道上方に試験斜面を設置し、斜面末端から尾根にかけて5地点において、土壌水分(深度:10,20,40,80および160cm)のモニタリングを実施しています。

P4:出水時の様子

P4:出水時の様子

豪雨時の渓流水の色。右下から流れる澄んだ水は森林流域からのものです。 右上から流れる明褐色の水は林道などの裸地からの浮遊砂を多く含んでいます。

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