シベリア上空における温室効果ガスに係る航空機モニタリング
目的と概要
目的
大気中の二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの発生源・吸収源(消滅源)の強さや分布を知るためには、これらの気体の詳細な時間変化や空間分布を知ることが重要です。これまで温室効果ガスの観測は主に沿岸域や海洋上においてバックグラウンド大気を対象として行われてきました。地球環境研究センターでは1992年より3年間、航空機を使ったシベリア上空における温室効果ガスの集中観測を行い、1993年からは大陸内部における温室効果ガスの長期的な変動をとらえるために、シベリア上空で航空機を使った定期的な空気サンプリングを開始しました。これによって温室効果ガスの鉛直分布という世界でも例の少ない観測を定期的に行うことが可能となり、陸上生態系が温室効果ガスの動態にどのように影響しているのか直接評価できるようになりました。
概要
空気サンプリングは、シベリア内の植生の異なった3地点において月に1回を基本として行っています。各地点の特徴を表にまとめました。採気したガラスボトル(容量:0.75リットル)は日本に送り返し、温室効果ガスや関連気体の濃度、同位対比を測定しています。
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